ホワイトニングを行うにあたり、色々と調べていく中で、エナメル質という言葉をよく耳にしませんか？
しかし、一体エナメル質とは何なのか分からない方も多いと思います。
今回は、ホワイトニングを検討中の方に向けて、エナメル質について徹底解説します。

□エナメル質とは？

エナメル質とは、歯の一番外側を覆っている目に見える表面の硬い層のことを指します。
健康なエナメル質の色は薄い黄色や、白っぽいグレーまたは青みがかった白色をしているでしょう。
エナメル質の99パーセントは無機物でできています。
こちらに対して、骨は一般的に約70パーセントが無機物です。

また、エナメル質の厚さは平均2～3ミリメートルと薄いです。
熱いものや冷たいもの、酸性の食品を口にした際に、歯がしみる思いをしたことはありませんか。
エナメル質は、刺激のある食品が敏感な内部の層に触れないよう保護する役割をします。

エナメル質に生きた細胞は無く、失われたエナメル質を再生する能力はありません。
そのため、エナメル質が擦り減ったりダメージを受けたりして、一度失われると元に戻ることはありません。
その下にある柔らかい層が十分に保護されない状態になり、この状態が更に進行することでエナメル質が完全に無くなり、象牙質が露出してしまうことがあります。

基本的に、エナメル質が失われる主な原因は、食生活に含まれる酸とされています。
普段私たちが口にする食べ物や飲み物の中には酸性の食品が数多く存在します。
酸性の食品には、トマトやレモン、わさび、からし、マスタード、ケチャップ、梅干し、ピクルスや、コーラ、炭酸飲料、ビールなどがあるでしょう。
このような酸を含む食品が歯を溶かす過程を「酸蝕」もしくは「浸食性歯牙摩耗」と呼びます。
成人の約3人に1人の割合でそのサインが見られるため、注意しましょう。

□ホワイトニングのメカニズム

では、このエナメル質がどのようにホワイトニングと関わってくるのでしょうか。
ホワイトニングで歯が白くなるのは、歯の表面のエナメル質が無色透明になるためでしょう。
エナメル質そのものはほとんどが無色透明であり、その主成分は無機質のハイドロキシアパタイトからできています。

しかし、エナメル質内には一部有機成分が含まれています。
歯の色はその有機成分が大きく関わっており、ホワイトニングはそのエナメル質内の微細な有機成分を分解し、無色の物質とすることで色調が目立たなくなるでしょう。
具体的に説明すると、ホワイトニング剤に熱を加えると、酸素が発生し、その酸素が歯のエナメル質の色素と結びつき、色素を無色透明に分解します。

□ホワイトニングの種類

実はホワイトニングには大きく分けて、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類があります。

＊ホームホワイトニング

ひとりひとりの患者さんの歯列の形にあったマウスピースを歯科医院で作り、ご家庭でトレイの中に過酸化尿素のジェルを盛り、歯に装着する方法です。
基本的に約2週間かけて毎日2時間程度行います。

ホームホワイトニングは、濃度の低い薬剤を使うため、白くなるのに時間がかかるという特徴があるでしょう。
また、白さを長期間保持できることも特徴です。
本当に白い歯を望み、やる気と根気があれば理想的な白さを得ることもできるでしょう。
白さも長持ちし、奥歯にも適用が容易なことがメリットです。
しかし、人によってはトレイ装着に違和感を感じる場合もあり、効果が現れるのに多少時間がかかるというデメリットもあるでしょう。

＊オフィスホワイトニング

歯科医院で歯の表面にホワイトニング剤を塗り、光や熱を照射し白くする方法です。
オフィスホワイトニングは、 濃度の高い薬剤を使うため、 短時間で白くなるでしょう。

希望の歯の白さになるまで、人によっては何度か通院する必要があるかもしれません。
適用されるのはほとんどの場合、上下の前歯のみであるというデメリットがありますが、一度の来院である程度の白さを得られ、全て歯科医院で行ってもらえるので楽というメリットもあります。

オフィスホワイトニングで扱う薬剤の多くは、過酸化水素の濃度が約35パーセント以下のものです。
安全と言っても皮膚につくと炎症を起こしてしまうこともあるので、歯科医師は歯以外の部分に薬剤が触れないよう注意を払い施術を行います。
オフィスホワイトニングで使用する薬剤は用法用量を守り、正しく使用すれば危険性は少ないですが、唇や歯茎に付着するとただれてしまう可能性があるため、薬剤が歯以外の部分に付着しないよう施術前に保護します。

□まとめ

今回は、ホワイトニングを検討中の方に向けて、エナメル質について詳しく紹介しました。
歯を白くするにあたりエナメル質は重要な役割を果たしていることが分かっていただけたのではないでしょうか。
また、苫小牧にお住まいでホワイトニングの実施をお考えの方がいらっしゃいましたら、まずは当院までご連絡ください。