「妊娠中に歯のホワイトニングは行って良いのかな？」
「妊娠中に歯を白くしたい場合の方法が知りたい。」
ホワイトニングの治療を行う際、妊娠中に控えた方が良い薬剤が使用される場合があります。
しかし、結婚式などで白い歯にしてから参加したい場合もあるでしょう。
そこで今回は、北海道の歯科医がそのような場合の対策法についてご紹介します。

□妊娠中にホワイトニングを控えた方が良い場合があるって本当？

妊娠中にホワイトニングを行って良いのか迷われる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に、治療しない方が良い場合があり、それは治療の際に使用される薬剤に過酸化水素や過酸化尿素が含まれている場合です。
これらを薬剤に使用することで、歯をより白くできます。
しかし、妊婦さんには悪影響を及ぼす可能性があるとされているので、注意してください。
過酸化水素や過酸化尿素が妊婦さんにどのような影響を及ぼすかは明確にはされていませんが、万が一のことを考えると妊娠中は避けることをおすすめします。

□妊娠中にどうしてもホワイトニングを行いたい場合はどうすれば良い？

普段の生活から歯に気を配っていた方は、妊娠中でもホワイトニングを行いたいと考えるかもしれません。
しかし、歯医者が治療を行った際、妊婦さんに何か生じたら大変なので、控えるよう言われることが多いです。

そんな妊娠中の方には、歯のクリーニングがおすすめです。
クリーニングと聞いて、何のことかわからない方もいらっしゃるでしょう。
クリーニングとは、歯の表面に付着した歯石や色を落とすことです。
ホワイトニングが歯の内部まで汚れを落とすのに対し、クリーニングは歯の表面の汚れのみを落とします。
歯のクリーニングをすると、表面だけでもかなり効果があるので、ある程度白い歯にできるでしょう。
毎日の歯磨きも念入りに行うことで、歯の着色を抑えられるのでおすすめです。

□他にホワイトニングを避けた方が良いのはどんな人？

ホワイトニングは歯を白くするために効果的な方法ですが、妊婦さん以外にも避けた方が良い方がいらっしゃいます。

＊無カタラーゼ症の方について

無カタラーゼ症とは、過酸化水素を分解する酵素であるカタラーゼを体内で生成できない病気のことです。
上記で解説した通り、治療の際に使用される薬剤には過酸化水素が含まれています。
そのため、無カタラーゼ症の方が治療を受ける際に誤って体内に含んでしまうと、分解できずに有害物質として蓄積されてしまいます。
この状態が続いてしまうと、進行性口腔壊死などのかなり危険な疾患を患ってしまう可能性があるので、無カタラーゼ症の方はホワイトニングは控えましょう。

＊エナメル質形成不全症・象牙質形成不完全症の方は避けた方について

エナメル質とは、歯の表面の半透明の層のことであり、象牙質はその下にある層のことです。
そして象牙質は、歯の色を決める重要な要素です。
エナメル質形成不全症・象牙質形成不完全症の方は、これらが十分に成長していないため、ホワイトニングの治療を行った際に、強烈な痛みを伴うことがあります。
痛みにより、十分な効果が得られないことが多いので、この症状に該当する方も治療を控えましょう。
また、ご自身がこの症状に当てはまっているかわからない方は多いと思います。
その場合は、ホワイトニングに取り掛かる前に、念のため歯科医院でしっかりと検査を受けてみてください。

□クリーニングの効果とは？

妊娠中に歯を白く見せたい場合は、クリーニングがおすすめであると解説しました。
クリーニングは、ホワイトニングよりも効果が薄いと考えている方も多いです。
しかし、実際は決してそのようなことはありません。
そもそも、皆さんは歯の着色の原因が何かご存知でしょうか。
一般的に、タバコのヤニや茶渋、コーヒーなどが歯の着色の原因となっています。
これらは基本的に、歯の表面に付着するものです。
クリーニングは歯の表面の汚れを落とすものなので、これらの着色を簡単に落とせます。
そのため、クリーニングを行えば、黄ばんだ歯も白い歯になることが期待できるでしょう。
歯のクリーニングを定期的に行うことで、妊娠中でも白い歯を維持できます。
しかし、1つ注意点としては、治療を受けた後に着色しやすいものを口に入れないことです。
これは、治療を行った後の歯はいつもより敏感な状態になっているので、色が付きやすくなっているからです。
その際に口に入れるものとしておすすめなのは色が薄い食べ物で、白いご飯やうどん、牛乳などが良いでしょう！

□まとめ

妊娠中は、過酸化水素や、過酸化尿素を使用した薬剤を使用することは避けた方が良いことをしっかりと理解しておきましょう。
どうしても歯を綺麗に見せたい場合は、クリーニングを行うことをおすすめします。
妊娠している際は、ご自身で判断せず、歯科医にしっかりと相談してから行うと安全に治療を行えます！